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寄せ鍋の餌食

やり場のない気持ちは黒胡椒にんにくに向かう

リビングが父の部屋の延長線になっており、ズボン、Yシャツで散乱。薬を全部開けた抜け殻が散乱。パンの留め具が散乱。パンくずが散乱。あと一番理解に苦しんだのは、洗濯機の存在を失念しているのか、立派目な紙袋に使用済み靴下が積み上がっていたこと。使い捨て感覚なのかはわからないが、同じ靴下が何セットもあった。かかとに穴が開いても同じ靴下を履き続ける私は貴方の娘です。

 

ものすごく小蝿が飛んでいる。笑えるくらい飛んでいる。でかめのがいる!と、よく見てみれば、交尾中の二匹が連なっているだけ、なんていうのはざら。もう実家は小蝿にとってラブホテル的なスポットになっているのかもしれない。とにかく数え切れない男女の交尾を見た。もう手のつけようがない。

 

小蝿は白いところに集まってくるらしい。白い印刷用紙を3枚ほど机の上に敷く。集まってきた小蝿を殺める。もちろん交尾中にもお構いなく殺める。殺すなんて残酷だ、なんてこの部屋を見て言える奴はいるだろうか。皆自分の空間が大事だろう。

 

母に、汚い部屋を許容できる理由を聞くと「綺麗を保ってイライラするなら、汚い部屋でのんびりおおらかに過ごしたい」という趣旨のことを言っていた。母は進化している。めちゃくちゃ綺麗好きだった母の気持ちを変えたのは、愛ではないが悪いものでもなさそうだと思った。

 

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台所では黒胡椒にんにくの蓋が伸びて、ちょんまげになっていた。

 

もうこの家は終わり。黒胡椒にんにくは野郎、うまい。セブンイレブンで買った即席ポタージュにかけた。くそうまいのが野郎、悲しかった。私の事は「野郎、○○」っていうのに酔ってるんだなって思ってくれて構いません。事実、そうなので。